組織人事コラム

研修内製化

2018.09.03

【HRカンファレンス対談レポート 株式会社CRAZY様 Vol.4】自分で育っていく組織、自律学習元年への取り組み

人が育っていく組織を作るために自律に必要な3つの要素をまとめ、その要素を強化するために

オリジナリティ溢れる研修を実施したCRAZY様。

さらには自律学習がテーマということもあり、教育プログラムの中では自社の社員が講師を務めるなど、

CRAZY様独自の取り組みの様子をお話しいただきました。

(JAM取材担当:高橋)



・人を育てるのではなく、育っていく組織を作る



水谷今までの背景からCRAZY社は「自律学習」というキーワードを出しているのですよね。


小守そうです。人を育てることが大切だと思っていたのですがそうではなく、この先の何十年を考えた時に

自分で育っていく組織を作っていくことこそが、今最もやるべきことだと思いました。


目の前にいる90人を育てても、また新しく人が入って来て育てるとなると追いかけっこじゃないですか。

自分が今何を成長させなければならないのかを、自ら見つけ出して学んでいく、

そういう組織を作るということで高い成果を上げていきたいと思っています。


水谷なので、自律学習元年というものを掲げられたのですね。社員の皆さんの反応はいかがですか?


小守大変良いです。なぜかというと今まで自分を育てることに対して会社としてもなかなか投資が

難しかったのですが、ようやくそこに着手できました。

社員の皆も、目の前の仕事を頑張ってきた手前、自分の力を伸ばすということに対してとても興味があるので

そこに会社としてもサポートしていく表明だと受け入れてくれています。


一方で、ただ待っているだけでは駄目だということは伝えていますね。

自律学習プラットホームの完成を待っている状態は全く自律ではないので、そうではないという話をしながらも、

とても前向きに捉えているようです。



・自律に必要な要素3つ「信頼」、

 「ビジョンへのアライメント(納得)」、「知識情報」



水谷今、少しずつ取り組み始めているということで、自律学習の中身の方に入っていきたいと思うのですが。


小守はい。自律学習の組織に必要な要素を私たちなりに3つまとめて見ました。

まず1つ目は「信頼」なのですが、これが土台です。その上に2つ目「ビジョンへのアライメント(納得)」を置いていて、これは先ほどお伝えした私始式が該当するのですが、個人のwillと組織の目指す方向性をしっかりと握り合えたら、

自分はこのように貢献できると自ずと役割を考えていけますよね。

そして、同じく信頼の土台の上に置いている3つ目が貢献に必要な「知識と情報」で、

きちんとそれを開示して揃えておくと、皆がその知識や情報を蓄えて自分で学習をしていくようになっていきます。

この3つを大きな要素として進めています。



・「信頼」



小守具体的取り組みとして、1つ目の「信頼」というところでは人対人で接する時間を設け、

Season合宿を3ヶ月に1回毎シーズン行います。そこで全員でwillを出し合うことや、

会社が描く方向性を考え提案する合宿を行いました。


その際には大人対大人でコミュニケーションをすることが大切なので、そのコミュニケーションができるように

Adult as Adult研修というワークショップ研修を実施しています。

具体的には、あるシチュエーションの中で、あなたは大人としてどんな問いを部下に投げるかというもので、

例えば、部下Aさんに仕事を依頼していたのですが、納期が過ぎても提出がなく報告もない状況です。

そして定例ミーティングの際にAさんから、「こだわってとても良いものができました!」と自信満々な表情で

やっと仕事が上がってきました。あなたは大人としてどのようにフィードバックしますか?というものです。


水谷上がってきた仕事の質は良いのですか?


小守質は良いのですが、納期は遅れているというところなのです。


水谷この場合、あるべき答えは何でしょうか。


小守あるべき答えはですね、大人対大人なのでしっかりと対話をすることが大切ということで、

部下の仕事に対して、確かに良い仕事はできた、他にもっと良い仕事の仕方があるとしたらどのような方法だと思うか、というような問いを投げかけながら振り返らせていくことが求められます。


水谷頭ごなしに、「質は良くても納期遅れてるだろう!」と言っては駄目だという話ですね。


小守そうすると、相手は思考停止になってしまうので、改善策を自分で考えなくなります。

そうすると組織として自分で考えて行動する力が鍛えられなくなっていくので衰えていってしまいますよね。


水谷なるほど、大人対大人のコミュニケーションの積み重ねで、自律学習の組織に必要な信頼の土台を

強くしていくことが求められているのですね。



・「ビジョンへのアライメント(納得)」「知識情報」



水谷今後も自律学習元年ということで計画をしているのですよね。


小守はい、7月にビジョンへのアライメントを全員で行っていく予定です。その際に必要な情報を提示できるように、信頼という土台に乗っている「情報」のプラットホームと、「知識」という部分で

教育のカリキュラムを完備しようとしています。


情報のプラットホームの完備というところなのですが、上司や部下が大人対大人として

質の高い意思決定をするためには、全員が同じぐらいの情報量でないと難しくなるため、

上司だけが一定の情報を持っているのではなく、情報開示を積極的に進めていく必要があると思っています。

そして、ただ情報だけをたくさん流しても、その内容の意味が分からなければただ流れていってしまうので、

その部分は講座を開設したり教育カリキュラムを入れることによって、全員が情報を理解し、

質の高い意思決定ができる環境を作って行こうと思っています。


その際の教育カリキュラムに関しては、新人メンバーや中途メンバーに対して、

入社したらまず知っておいて欲しいことや押さえて欲しいことを様々なコースに分けながら

学んでもらうような教育カリキュラム作りを行っていて、講師は自社の社員が担っています。


水谷なるほど。自律学習がテーマだから研修の講師も自分たちが担おうということで

研修の内製化に取り組んでいるということなのですよね。

小守さんが実際に講師を担ったとお聞きしたのですが、担ってみての体験を是非語ってもらいたいと思います。




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